イギリス研修Ⅰ 茅葺き職人Rogerさん家でのホームステイ

 

世界中の茅葺きに関わる人々が集まり、情報共有、学習、親睦を深める場としてITS(International Thathing Society conference 2017 UK)が年に一度開催されます。

今回ITSに参加させて頂くこととなり、イギリスのイングランドへやってまいりました!

 

ITSまでの、始めの5日間は茅葺き職人のRogerさんとIreneさんのお家でホームステイさせて頂きました!

 

場所はロンドンから北へ車で二時間ほどのRiseleyです。

日本からRogerさんのお家に到着したのは夜遅く。ご挨拶のハグをして、明日の朝、Rogerさんのお家の茅葺き屋根を見るのを楽しみに休みました。

 

 

翌朝、リンゴの木や草花がたくさん生える中庭に出て、屋根をしばらく眺めていました。

 

表面の段差の曲線、屋根に包まれるようにある二階の小さな窓たち、茅葺きにさす朝日と落ちる影、そして少し冷たい空気。

見ればみるほど、絵本の世界の中へ入ったように思えてなりません。

 

 

庭にある塀は、イギリスの伝統的な木細工です。ヘーゼル木を半分に切り、編んで作ります。

 

この塀はイギリスの南西部から広まった技法で、もともとは横に寝かせて道路の敷物として使ったり、羊飼いが放牧で羊を誘導するために使われていたそうです。現在は庭の塀として周囲からの目隠しとして使われています。

 

茅葺きの屋根ととてもマッチしています。

 

 

ブランチは今回のイギリスで初めての家庭料理!

 

蒸したじゃがいもとお豆のトマト煮とサラダです。

とってもシンプルですが、暖かいじゃがいもの上でチーズがトロリ、少しのお塩といただくととても美味しいです。

じゃがいもとお豆もよく合います。

 

写真で見るよりもじゃがいもはとっても大きいです。こんなに大きなじゃがいもを食べたのは初めてでした!

ごちそうさまでした

 

 

満腹になった後はRogerさんの現場へ行かせてもらいました!

 

この現場は、日本の長屋のような住居で、依頼があった真ん中の部屋だけを葺き替えています。

葺き替えられて両端の住居と屋根の色が全然違っているし、坂道に建っているため軒の高さも違っていて、長屋だけれど独立しているように見えました。

 

そして、裏手に回って庭から見学!

茅葺きに使われている材料は小麦わらです。

日本の小麦よりも背丈が大きいくて一本一本が太い印象でした。

小麦にもいろいろ種類があるようで、この小麦はM59番だそうです。

 

Rogerさんが使われている道具を見せもらいました。

屋根面を揃えるために日本ではタタキという道具を使います。イギリスでは「leggett」と言います。

ヘッドの部分の素材はアルミニウムなどの金属で、ホームセンターに売っているそうです。木の取手の長さは30cm程でした。

「leggett」のバリエーションは職人によって手作りなので一つ一つ違うそうです。

 

屋根にも登らせて頂きました!

棟の茅も同じ小麦わらが使われていて、茅を留めるために「Spars」と「Liggers」というヘーゼルの木を加工したものを使います。

「Spars」は長さ約60cmの細く切ったヘーゼルを中心で捻り折り、U字型の掴みハサミのような形状にします。

捻り折ることで、真っ直ぐに戻ろうとします。これを利用して「Spars」を屋根面に差し入れ抜けないような仕組みになっています。

「Liggers」は「Spars」と同じように、ヘーゼルを細く切ったもので、横に置いて茅を抑えるのに使います。

そして、横に置いた「Liggers」の上から「Spars」を15cm間隔で差し入れ棟の茅を固定します。

 

一緒に「Spars」を作ったのですが、ヘーゼルの木は思っていたよりもずっと硬くて、なかなか捻り曲げることができませんでした。

やっとの思いで曲げれても、ささくれ立ったり変な方向に曲がったりと、上手く行きません、、、。

 

Rogerさんは素手でポキポキポキ。