美山砂木での茅刈り

 

寒さも日に日に増していく中

11月25.26日、美山町砂木で行われる茅刈りワークショップ「カヤカル」に参加させて頂きました!

 

参加者には遠方からお越しの方も、埼玉県や名古屋から来られた方もいらっしゃしました。

 

皆さんご出身や職種はバラバラですが、

 

「茅葺屋根の茅ってどうやって作るんだろう。」

「衣食住に関わる茅葺屋根について詳しく知りたい。」

「娘の影響で茅葺きに興味を持ち勉強しに来ました。」など

 

こうして茅葺屋根を通して集まった皆さんは、すぐに打ち解けあえました!

 

 

塩澤さんの指導のもと、茅刈りが始まります!

 

刈り・整え・束ね・乾燥小屋へ運ぶ

が作業の流れです。

 

今回、刈る茅は「ススキ」です。

ススキはカブごとで生えていて、背の高さや茎の太さはカブで揃っています。

茅1束の中でススキ長さや太さがバラバラになってしまわないよう、なるべく他の株と混ざらないように束ねるのがいいようです。

 

ススキの穂先と葉を、利き腕と反対側の腕で抱えて固定し、できるだけ根元から鎌で撫でるように手前に引いて刈っていきます。

鎌で足を切ってしまわないよう、ススキの先端を目に突かないよう、安全第一で刈り進めていきます。

 

そして、直径30センチ程の束になったら「さんばいこう」と呼ばれる紐で結んでいきます。

根元から20㎝程のところにに1回、真ん中あたりに1回、葉先あたりに1回、3ヶ所、大きいススキだと4ヶ所で固定します。

 

根元の地面にたたき揃えて、茎や葉を整えて、やっと「ススキ」から「茅」の形に!

 

そして、春まで茅場や倉庫などで乾燥させ、やっと「茅」の完成です!

 

 

「さんばいこう」の素材にも色々あって、わら縄や、最近でしたらPPロープも使います。

地域でとれる身近な植物でも、工夫をすれば「さんばいこう」になるんです。

 

日本の秋の七草にハギ,ススキ(オバナ),クズ,ナデシコ,オミナエシ,フジバカマ,アサガオがありますが、

クズのツルは「さんばいこう」として使うことができます。

 

クズのツルは電柱や他の木に巻き付いたりと、今では少し厄介な植物としてされがちですが、

刈れば、春には地面に沿って真っ直ぐな茎が生えて、「さんばいこう」や紐、つるを編んで作るかご、つるの繊維でできた布編工芸品など多くの用途があります。

 

 

夢中になって刈っていると、茅ボールを見つけることがあります。

 

ススキの根元に転がっていたり、中には写真のように、ススキの上に乗っかっているものも!

 

この茅ボールは正体はカヤネズミの巣です。

カヤネズミは、大きさは人間の親指くらいで、日本に生息するネズミの中で一番小さいです。

尻尾で草の茎や葉に巻きつけて体を支え、葉の上でバランスを取ったりしながら、茎から葉を切り離さずに編んで巣をつくります。

 

発見したカヤネズミの巣は引っ越し後だったので中を見てみると

中は更に細やかな葉で包まれて、中もとっても清潔感のある巣で驚きました。

 

カヤネズミは、春から生えたススキの葉でしか巣を作れません。

ですので、こうして人の手でススキを刈ることはカヤネズミの生息に繋がっているんだそうです。

 

クズやカヤネズミだけでなく、いろいろ種類の生き物が、長い時間をかけて築き上げてきたこの里山の関係を、これからも守っていきたいですね。

 

夜は砂木の地元の人が用意してくださった、お料理や酒を頂き、交流会が行われました!

夜遅くまで茅葺の話が尽きません!

 

そして次の日には、砂木の市原邸の茅葺き民家を見学をさせてもらいました。

地元の人々の温かいご支援で、この「カヤカル」が続いているのですね。