
音楽活動と茅葺きの仕事の二足の草鞋を履く小畑さん。
中野親方(現会長)の娘さんとバンドを組んでおり、その縁で茅葺きに出会いました。ミュージックビデオの撮影で美山を訪れたり、茅葺き屋根の家に泊まったりする中で、次第に茅葺きの魅力に心惹かれるようになりました。
茅葺きと音楽の共通点は、どちらも歴史や伝統が息づいており、時代とともに変化しながらも本質は変わらないところ。
「茅葺きも音楽も、どちらも時を超えて残り続けるものだと実感しています。」
また、自然の素材を使いながら茅葺き屋根を作り上げる過程に深い感動を覚え、自然の音がもたらすインスピレーションが音楽にも大きな影響を与えているといいます。「茅葺きの仕事と音楽活動は、どちらも私のライフスタイルに欠かせないものです。」と語ってくれました。
茅葺き屋根を叩く音や、風に揺れる茅の音を音楽に取り入れることも考えており、そうした自然の音をサンプルとして録音しているそうです。
現在は、かやぶきの里集落内にある社員寮で暮らし、地元の玄米を使った食事や味噌作りといった自給自足に近い暮らしを取り入れ、自然と調和した生活を楽しみながら創作活動を行い、心豊かな日々を送っています。
「茅葺きの魅力をもっと多くの人に伝えたいです。音楽活動を続けながら、茅葺きの仕事に携わり、地域に貢献できるような生き方をしていきたい」と未来への思いを語ります。
音楽と茅葺きという一見異なる分野が相互に影響し合い、充実した毎日を送っている小畑さん。
自然に囲まれた環境で築く独自のライフスタイルは、これからの多くの人々の憧れになるかもしれません。