2025年8月30日、「かやぶきの里」集落内の現場で「茅葺き体験会」を開催いたしました。
当日は天候にも恵まれ、関西圏の方だけでなく遠方からも、さらには海外の方もご参加いただきました。
参加者の年齢層も幅広く、小さなお子さまから大人まで、にぎやかで温かい雰囲気の体験会となりました。
この日も日中の暑さは厳しく、熱中症に気をつけながら、足場の上での屋根葺き体験、足場の下の日陰で屋根仕事に必須となる「男結び」や茅の裁断を順番に体験してもらいました。
午後の体験の際には、希望者には屋根裏に登ってもらい「針受け」も体験してもらいました。
子どもたちは危ないので、屋根裏の入り口から顔だけ出してのぞいていましたが、みんな初めて見る屋根裏の光景に驚いていました。
「ススキが思ったより背が高かった」「これが屋根になるの?」という驚きの声も多く聞かれ、
茅葺きを見たことがある方でも「葺き方の細かい手順までは初めて知った」と目を輝かせていらっしゃいました。
特に子どもたちには、わら縄が大人気。
休憩時間にも縄を手に取り遊んでいて、「持って帰りたい」という声もあり、お土産としてプレゼントしました。
昼食の時間には、参加者同士で交流したり、職人へ直接質問したりと、和やかなひとときを過ごしました。
「屋根の技術だけでなく、かやぶきの里の風景や空気感そのものが良かった」という感想も寄せられ、茅葺きの魅力を多方面から感じ取っていただけたようです。
一日を通じて、参加者の皆さんが笑顔で作業されている姿に、私たち社員もとても励まされました。
今回の体験を通じて、参加者の方々が茅葺きの魅力を身近に感じ、それをご家族やご友人に伝えてくださることを願っています。
会社としては、茅葺き職人の新しい担い手が増えることが何よりの願いですが、「また来たい」「今度は茅葺きの宿に泊まってみたい」「美山の美しい風景をぜひ残してほしい」と思っていただけたこと自体が、業界全体にとって大きな一歩だと考えています。
今後は、このような体験会を継続するだけでなく、新しい切り口でのイベントも検討しています。
これからも様々な形で茅葺きの魅力を発信し、多くの方に伝えていきたいと思います。
ご参加いただいた皆さま、改めてありがとうございました。
