伝統の門を叩く新しい風。新しい仲間と、茅葺の未来を。

事務所から見える川沿いの桜のつぼみがふっくらと膨らみ、柔らかな春の光が山々を照らす佳き日。

美山茅葺株式会社に、待望の新入社員・横山淳希(あつき)くんが仲間入りしました。伝統ある技術を次世代へと繋ぐ私たちにとって、新しい感性を持つ彼の入社は、まさに「新しい風」が吹き抜けるような、喜びに満ちた一日の始まりとなりました。

 

全体朝礼に続いて行われた入社式。この日は出張組も美山に集まり、社員全員で横山くんを歓迎することができました。

式典には「一般社団法人京都・美山・北村かやぶきの里保存会」の会長も駆けつけてくださり、祝辞をいただきました。会長からは、横山くんの門出を祝うとともに、かやぶきの里としても私たちを応援してくださっているという、大変心強いお言葉をいただきました。

 

続いて、これから共に歩む仲間へ向けて、先輩社員一人ひとりから温かいメッセージが贈られました。

 

 

 『茅葺き職人の仕事は、正直、大変なことや厳しいこともあります。けれど、それを乗り越えた先にある達成感や、技術が自分の手に馴染んでいく充実感は、何物にも代えがたいものです。これから一緒に、一歩ずつ頑張っていきましょう!』

 

『僕も最初は緊張の連続でしたが、ここの先輩たちはみんな温かい人ばかりです。失敗を恐れずにどんどん挑戦してください。切磋琢磨しながら、自分に誇りを持てる茅葺き職人を共に目指しましょう。これからよろしく!』

 

現場の第一線で、長年「茅葺き屋根」と向き合ってきた先輩たちの言葉。その一つひとつを噛みしめるように聞き入る横山くんの表情は、緊張の中にも、これから始まる挑戦への決意に満ちていました。時折見せる安心したような笑顔に、私たち社員も改めて身が引き締まる思いでした。

 

式典後は、地元・美山の守り神である八幡神社へ。

茅葺き職人の仕事は、常に自然と隣り合わせ。高所での作業も多く、何よりも「安全」が第一です。これから多くの現場で、怪我なく、誠実に仕事に向き合えますよう、そして美山の伝統を絶やすことなく次へと繋いでいけるよう、全員で静かに手を合わせ、職人としての門出を報告するとともに、決意を新たにしました。

 

お昼はバーベキューをしながらの「お祝いのお餅つき」。

昔ながらの杵と臼で威勢の良い掛け声とともに、横山くんも力強く杵を振るい、お餅つきを楽しみました。

つき上がったばかりの温かいお餅やお肉を頬張りながら、仕事の話からプライベートの話題まで花が咲き、文字通り「同じ釜の飯を食う」ことで、会社としての絆がより一層強まったのを感じました。

 

美山茅葺株式会社は、また一つ新しい物語を歩み始めます。

 

後日、横山くんがなぜこの伝統の世界を志したのか、その想いに迫るインタビュー記事も公開予定です。ぜひ、楽しみにお待ちください。